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2018年 04月 12日
初めの一言
最初に書いておくと、僕は今までインフルエンザより大きな病気をしたことがなかった。
もちろん入院も手術も一度もない。今考えると愚かそのものなのだがそうした大病は自分の世界とは遠い場所にあると思っていた。

けれど3年前の11月。その愚かな思い込みは唐突に終わりを迎えることになった。
毎年受けている会社の人間ドック。問診で聴診をした医者がふいに顔を上げて
「Jellyfishさん、心臓の手術とか受けたことありますか?」
と聞いた。
一瞬、この人は何を言ってるのだ?とまじまじをその顔を見てしまった。
いつもドック担当の眉毛がやたら太い年配の医師とは違う、30代半ばくらいの女医さんで初めて見る顔だった。

驚いて「ないですないです」と答えると、女医さんは「うーん」と少しだけ困ったような顔をして
「ちょっと心臓の音に雑音が混じるようです。一度循環器科で見てもらった方がいいかも知れません。大したことないかも知れないですけどネ」と最後だけ軽いトーンで言った。

聴診検査も毎年受けてたけど、そんなことを言われたのは初めてだった。
けれど、語尾のトーンとまさかネという思いから、この時はまぁなんかの間違いだろうくらいにはしか思わなかった。


(追伸)
もしこの時、彼女が心雑音に気づいてくれなかったら相当悪化するまで放置だったかも知れないし、あるいはある日突然心不全を起こすまで知らないままだったかも知れない。今思い返しても恩人だよなあと思う。もう一度会えたら是非御礼を言いたいのだけど、その後のドックではあれ以来一度も彼女には会えていない。
既に転勤したのか、もしかしたらもともとヘルプで来ていたドクターなのか。
この病院には循環器科がないのだけど、あの女医さんは循環器科の経験があるヒトだったのではないだろうか。。
何の根拠もないけれど、そんな風に思っている。






by jellyfishcafe | 2018-04-12 01:56 | 僧房弁閉鎖不全症


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