2011年 09月 09日
祖父はとにかく夏好きなヒトであった。 夏になると家中の窓を全開にしてランニングにステテコ姿で麦茶を飲んでくつろいでいた。その姿からも祖父が夏の空気を満喫していた様子が伝わってきた。 反対に正月などに遊びに行くとまるで別人かと思うほど背中が小さくなり、コタツの座椅子でじっとして動かなかった。ぼくら兄弟は「ジイちゃんが冬眠状態」と言っては笑いあったものだ。 実際のところ、その頃は「夏を楽しむ」ことが出来た時代であった。 気温は高くなってもせいぜい32、3度。もちろん暑いには暑かったが今のようにヒトがバタバタ倒れていくような凶暴な暑さではなかった。 けれど現代。「夏」は明らかにその表情を変えている。 特に台風の動きや雨の降り方は明らかに変わった。極端に遅いスピード、わずか数時間で年間降雨量に迫るほどの猛雨、2つの台風が同時並走しながら日本列島をトレースなど、記憶にある限り過去にこうしたことは殆どなかったと思う。 個人的には地球温暖化による社会危機説には大いなるギモンを持っているのだけど、このところの世界、特に日本に大きな気候変化が起こっているのはどうにも認めざるを得ない。 21世紀の「夏」はもう単純に気持ちよく楽しい季節じゃなくなってしまったヨ。。なんて言っても彼岸のジイちゃんはきっと信じてくれないだろうなぁ、と思う。
by jellyfishcafe
| 2011-09-09 15:36
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