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2009年 12月 13日
「Pisaに行く話-3」
階上へ続くらせん階段を登っていると、実際に塔が傾いているのを自分自身の平衡感覚で感じる。登りながら重心がズレていくのが分かるというか、まっすぐ登っているのに足元がぐらつくようなヘンな感覚だ。
階段は見ての通りのすごい磨り減り具合。
コレで何年ぶんの磨耗なのだろう?

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8合目くらいで一旦外に出た後、ふたたび塔内に入り短い階段を登ると上層部に出た。数個の鐘を取り囲むようにして展望スペースがある。斜塔の上からみる景色は想像してたより見通しが利いて遥か遠くの山の方までよく見えた。

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高層社会に慣れた現代人でさえ結構感動するのだから、大昔のヒトがココに登ったときは見た風景にむちゃくちゃ感動したのだろうなあ、とこういうトコに登るといつも思う。
ちなみにここでもかなり傾きを感じるので景色を見ながら周囲を一周していると途中で滑り落ちそうな感覚があってなかなかのスリル。

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鐘の脇からさらに最上階へと続く小さな階段があって、その先が本当の最上階であり円形の環の形になっている。一応ここはそんなに傾いていないようだ。
下から見ているときには、斜塔のてっぺんは一体どうなっているんだろうと思っていたが、特に銅像やフレスコ画があるわけでもなくシンプルそのものだった。

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考えてみればこのPisaの斜塔というのは定時に鐘を鳴らすための鐘楼に過ぎないわけで、当然ながら広場の主役はフィレンツェでもローマでも大聖堂なのだけど、ここPisaに関してはそれが逆転してる感はあった。

(つづく)

by jellyfishcafe | 2009-12-13 23:57 | Italia2009


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