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2011年 08月 22日
「クラゲノアンテナ (books)」
・『香港路線バスの旅』 -小柳 淳

「クラゲノアンテナ (books)」_e0136330_235216.jpg

とても実用性の高い本。
単なるガイドではなく、路線系統ごとの風景や見所紹介、そしてもしかしたら難易度世界一じゃないかと思う香港のバス停路線図の読み解き方など、乗り物好きの好奇心をくすぐる内容が満載。
香港バス初心者はこれで知識を得て初めて乗ってみるのも良いし、香港に行ったら普通にバスを利用しているリピーターもこの系統ってこんなトコ通るんだ!と新鮮な驚きがあると思う。

香港に行き始めた当初、路線バスは敬遠していた。
なにしろ路線数が多くてどれにどう乗れば良いのか分からなかったし、ドコでどう降りれば良いのかもさっぱり分からなかったからだ。

積極的に利用するようになったきっかけは香港歩きもだいぶ慣れてきた頃、あちらこちらの街角で写真を撮っていてふと見慣れた道を通るバスの番号に規則性があることに気づいたからだ。
たとえば、九龍側なら彌敦道を上がったり下がったりするには6番。また香港島でトラムとほぼ同じルートを行くなら10番などなど。もし目の前で乗り過ごしても、同番号のバスは半端ない数で運行されているので、ちょっと待っていればまたすぐ後続が来る。
またバス亭には停車するバスの系統番号が必ず書いてあるので、自分が降りたい場所の近くのバス停でその番号をチェックしておけば、次に来るときはホテル近くのバス停からささっとその系統に乗ってしまえば後は乗り換え無しでそこまで連れていってくれる。慣れてしまえばMTRよりずっと便利なのであった。

まぁそうは言っても慣れないうちは色々と失敗もあるかもしれない。
けれども、そうやって最初はただの通りすがりの異邦人だったのが、その国の、そしてその街の「流儀」を少しづつ身につけていくというのもやっぱり旅の醍醐味の1つなんじゃないかと思う。

by jellyfishcafe | 2011-08-22 02:03 | クラゲノアンテナ


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